[最終更新日]2018.02.09

ツイッターでも不満が爆発!フレッツ光の回線速度が遅い3つの理由

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NTTの光回線サービスであるフレッツ光は最大通信速度が1Gbpsと高速をうたっていますが、最近は、速度の低下が激しいと評判になっています。

なぜ1Gbpsと高速通信を売りにしているフレッツ光の通信速度が遅くなっているのかを解説します。

 

■フレッツ光ってなにができるの?

フレッツ光とはNTT東日本、西日本のブロードバンドサービスで、大容量のサイトや動画のコンテンツがスムーズに楽しめ、楽曲やゲームもあっと言う間にダウンロードできるなど、さまざまなコンテンツが快適に楽しめることが売りとなっています。

通信速度が最大100Mbpsの光ライトプランと最大概ね1Gbpsの光ネクストプランがあります。

あくまでも光回線のサービスのため、インターネットをするためには別途プロバイダと契約する必要があります。

光回線の草分けとしてユーザーからの評価を得ていましたが、最近になって、インターネット上で通信速度が遅くなっているなどの書き込みが増え話題を集めています。

フレッツ光の速度が遅くなっていると感じている方の声

実際にフレッツ光の速度に関してどのような声が上がっているのでしょうか。

 

■フレッツ光の速度が遅くなる原因

NTTの光回線サービスであるフレッツ光の速度が遅くなっている原因は

  1. 光回線ユーザーの急増
  2. 光回線の分岐数
  3. 網終端装置の不足

があげられます。

3つの原因について詳しく説明致します。

 

1.光回線ユーザーの急増

光回線の加入件数の変化

ブロードバンド回線業者の加入件数調査によると、2017年3月末時点の光回線サービスの契約数は2,933万件で、2016年度(2016年4月~2017年3月)では、149万件の増加になりました。

携帯キャリアによる光コラボレーションモデルでの新規顧客獲得やインターネットだけでなくテレビの光回線利用で同時契約によってお得になるプランなどにより2015年度の年間増加数119万件を大きく上回りました。

光コラボレーションモデルとは、NTTの光回線を利用し独自のサービスを付加して各業者が独自のサービス名称をつけてユーザーに提供するモデルです。

NTTの光回線(フレッツ光と上記で説明した光コラボレーションモデル)は2017年3月時点で、契約件数が2005万件となりました。

2014年3月末時点では、光回線の契約者数の伸びが鈍化していたこともあり、今後も契約者数の急増は想定されていませんでした。

実際、高速回線を利用したい世帯は既に利用しており、新規加入は少ないし増えないと見込まれていました。

また値段が高い(プロバイダ料金込で6,000円前後/月)こともあり、興味はあっても契約しない人が多い状況でした。

 

光回線の加入件数の急増(ドコモ光のサービス開始)

引用元:https://www.nttdocomo.co.jp/hikari/

 

しかし、2015年、ドコモ光の開始とともに光回線業界の風向きが変わりました。

電気通信事業でNTTの独占状態を防ぎ、市場競争を促進するために1984年に制定された日本電信電話会社法、通称「NTT法」という法律があったため、NTTは総務省の認可なしにサービス価格の変更や内容の改定を行うことができませんでしたが、他事業者がNTTの回線を利用して独自サービスを提供する「光コラボレーションモデル」の開始を許諾されたことをきっかけにドコモが携帯電話とドコモが新しく始める「ドコモ光」というインターネット固定光回線をセットで契約すれば、料金が割引となるサービスをはじめることができました。

これにより、高額だった光回線がかなり割引されることが世の中に受けました。

また、それまでは光回線の契約といえば、家電量販店で行っていました。

一般ユーザーにとっては、光ほど速くなくてもいいという人が多く、料金も高いしわざわざ契約する必要を感じていませんでした。

ですので家電量販店で勧誘されても話を聞こうと思わない状況でした。

しかし、ドコモ光はドコモショップの窓口での契約になりました。

機種変更などでドコモショップに行った際、機種変更のついでにドコモ光はどうでしょう?高速通信が使えてスマホの料金も割引になるので非常にお得ですと勧誘を受けると、トータルであまり変わらないならば試してみようかと考える人も増え、一般ユーザーがどんどんドコモ光の契約をし始めました。

その結果、ドコモ光の契約者数が急激に増えることになりました。

では、ドコモ光の契約者数が増えるとなぜフレッツ光が遅くなるのでしょうか。

フレッツ光とドコモ光を徹底比較!料金面や通信速度、メリット・デメリットの違いとは?

 

ドコモ光の契約者数急増とフレッツ光が遅くなる因果関係

ドコモ光を利用する場合、フレッツ光の場合と同じでプロバイダを選ぶ必要があります。

各プロバイダはドコモ光用に光回線設備を増やすわけではありません。

ドコモ光もフレッツ光も各プロバイダに割り当てられたNTT局内にある設備を利用します。

そのため、元々フレッツ光を使っていた人がドコモ光に変えても速度は変わりません。

このNTT局内にある設備は利用する人数によってプロバイダが増設する必要があります。

しかし、今までフレッツ光ユーザーのみを想定していた設備を突然多くのドコモ光ユーザーが使用し始めたため、設備が混雑し、通信が遅くなってしまったのです。

詳しく説明すると各プロバイダ設備からNGN(NTT系光回線で必ず接続する次世代ネットワーク)に接続するための相互接続点の接続人数を増やすための装置が許容範囲を超えてしまったため、速度が遅くなってしまいました。

 

光回線の分岐数

NTT系光回線は分岐数が32と非常に多いと有名です。

分岐は局内と局外に分かれ、局外では、分岐させる設備であるスプリッタが電柱のクロージャー(箱)に入っており、8分岐しています。

このスプリッタにつながる8戸が1本の光回線でつなげることができます。

局内にもスプリッタを持ち4分岐しています。

この結果、32分岐となっています。

この分岐により自宅までの光回線が1本の光ケーブルではなく何度も分岐した結果にようやくたどりつける状況になっています。

光回線では、決まった通信量しか送ることができないので、分岐数が多いとその分同時に使える人数も増えるため、各人の通信速度が遅くなってしまいます。

NTT局内の最大速度は1.25Gbpsでした。

契約が200Mbpsの時代であれば、32分岐(単純計算で1戸39Mbps)で遅くなっていても不満もなく使えていましたが、契約が1Gbpsとなった現在、32分岐もしていては全く速度が足りない状況になってしまいました。

 

引用元:https://www.nuro.jp/hikari/

 

ちなみに他社の光回線はどうなっているかというと、競合として名高いNURO光も同じように32分岐です。

しかし、最大速度が2.4Gbpsのフレッツ光やドコモ光とは異なる回線を利用しているため、NTTフレッツ光の2倍の速度が利用できます。

また、ドコモ光の利用者とNURO光の利用者の人口密度が全く違います。

それが意味しているのは、局外スプリッタに接続している戸数が異なります。

NUROはまだ、新しいサービスで知名度も低いため契約者数もフレッツ光やドコモ光に比べるとはるかに少ないです。

わかりやすく例にすると契約者数の多いフレッツ光の回線に対しては、1つの局外スプリッタに8戸が接続しているのに対し、NURO光は例えば4戸しか接続していない状況となります。

その場合、NURO光は16戸で1本の光回線を利用できるため、32戸で1本を利用するフレッツ光よりも単純に2倍高速に通信を行うことができます。

【auひかり・NURO光】結局当サイトでオススメしているネット回線はこの2つ!

 

網終端装置の不足

NTT局内のNGN網に設置されている「網終端装置」があります。

網終端装置は処理しなければならないデータ量が多くなるとパンクしてしまいます。

高速化にともない、動画などの大容量データの通信が増えてきたため、網終端装置がパンクしてしまっています。

パンクを防ぐためには装置を増設し、処理を分散させるしかありません。

しかし、プロバイダが装置の増設を行うことはできますが、一部費用の負担が必要になります。

各プロバイダはこの費用負担が厳しいため、増設に難色をしめしています。

NTT側では接続されるユーザー数が基準より少なければ、増設は一切されません。

ちなみにNURO光はNTTのNGN網には接続していないので、網終端装置に接続されることはなく、速度低下の影響はうけません。

 

■まとめ

フレッツ光が遅くなっている原因は、同じ通信網を利用したドコモ光の契約者数が増え、光回線1本あたりの利用者数が増えてしまったことが大きいです。

それにより、設備がパンクして遅くなっています。

プロバイダを変更しても根本的な解決にはならないため、NURO光のようにまだ契約者が少ないサービスを利用するのも一つの作戦だと思います。

実際の通信速度を計測した結果、フレッツ光では数十Mbpsに対して数百Mbpsと一桁速いとの情報もインターネットで散見されます。

 

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