この記事のもくじ
■10mbpsは具体的にどのくらいの速度なのか
インターネット接続をする際の速度を表す単位の一つがbps(ビーピーエス)です。
bpsは『bits per second(ビット・パー・セカンド)』の略称で、1秒間にどれくらいのデータをやり取りできるかを示しています。
1mbpsの場合は1m(1メガ=約100万)バイトのデータを毎秒やり取りできることになります。
データ量だけではピンとき辛い数字ですが、1mbpsあれば標準画質の動画の視聴でもほとんど遅延などがおきないデータ量です。
では、その10倍の10mbpsはどうでしょうか?一般的な有料動画サイトでHD画質の動画を視聴しても5mbps程度の負担にしかなりません。
遅延は全くなく、最高画質の動画を見ながら、ついでにネットサーフィンなどをしても支障がないレベルになります。
一般的なインターネットの使い方をする場合は、10mbpsほどの速度が確保できていれば少し遅いですがそこまでストレスを感じることがないのです。
■LTEでも10mbps程度のスピードは確保できるのが一般的
インターネットは光回線が一般的になり、1gbps(1ギガ=1000メガ)を越えるサービスも珍しくなくなりつつあります。
一方で、モバイル回線でも通信速度の高速化は進んでいてLTEで100mbps以上のスピードを売りにするサービスも増えています。
固定回線ではなく、モバイル回線でも十分に動画などの視聴ができるため、面倒な手続きをするよりもスマホやモバイルルーターで間に合わせるという人も多いのです。
注意したいのは、モバイル回線は利用環境の影響を受けやすいことです。
LTEでも理論値では200mbps程度の速度が出ることが一般的ですが、利用が集中すると一人あたりが使える通信の枠は狭まります。
結果として、実効速度が10mbpsを割り込むケースも存在し、特にお昼などの利用が集中する時間帯は速度が低下しやすくなります。
人口の密度や利用者の数が影響を与えるため、ある程度スピードに余裕があった方が動画の視聴なども影響を受けにくくなります。
また、通信会社が独自に規制を行うケースもあります。
地下鉄やビルの間などでは電波が弱くなることがありますが、電波が弱くなれば速度自体も低下しがちです。
携帯電話会社の通信基地との距離や、電波の届きやすさも速度に影響を当たえるため、環境の影響を受けやすいのです。
同じLTEでも会社によって速度がかわることに注意
モバイル回線でLTEが利用できていれば、10mbps程度の速度は確保できるのが一般的になっています。
電波が届きにくい場所や、通信が集中する時間以外は数十mbps程度の速度が出ていることが珍しくないのです。
通信網が発達している都心部は、移動中の動画の視聴等でもそれほど影響を受けなくなります。
ただし、契約している通信会社によって回線速度が大きくかわるケースが存在し、同じLTEでもあまり速度が出ない場合もあるのです。
特に注意したいのが格安SIMの利用です。格安SIM会社は大手通信会社の回線網を借りることで、格安で通信サービスを提供しています。
設備の開発費や研究費が必要ないため、コストを大幅に下げることができるのです。
ただし、回線を贅沢に借りればそれだけコストがかかり、費用の負担が発生します。
契約者の数の増加を見て追加をする方法もありますが、加入者が増えても回線を思うように借りられず、速度が低下してしまうケースもあるのです。
人気の格安通信会社や、加入者が増加のスピードが速い格安SIMの場合、LTEでも10mbpsを下回る速度しか確保できないケースもあります。
標準画質の動画を見るのにも師匠が出る場合は、契約自体を切り替えた方が良い場合も出てきます。
■10mbpsなどの速度に対してのインターネット利用者の声
#wimax #glocalme #nozomiwifi #ポケットwi-fi
夜間の10GB規制がなければ、wimaxは光回線を凌駕する異常な数値
nozomiwifiは下り20mbps程度で見劣りするが、ストレスフリーでFHD動画が読み込める。
上りも10Mbps以上で安定しているので配信の類も問題なさそう。
暫くは過剰に使い倒して反応を見よう pic.twitter.com/6NiTMtJN1X— EIN (@einwille) May 10, 2018
ホテルのフリーWi-Fiが10Mbpsなのに対して、スマホに挿したSIMで4G使うと150Mbpsなの強い #しち旅
— しちE@5月はファッション無職 (@shichi_14) May 15, 2018
ちなみにWiMAXとか電波の取り合いだから回線速度10mbpsでたらいい方だぞ( ˘•ω•˘ )
— クマジロ (@shirokumajro) May 15, 2018
いやいやいや10Mbps以下とかヤバい…なんでだろ
これはスプラできない— ロマン食べる (@tsukimori_daigo) May 14, 2018
https://twitter.com/mekebu_mekabu/status/995921121818984448
■ゲームをする場合は10mbpsで十分な速度が出るのか?
動画の視聴は、最高画質でも5mbps程度の速度が出ていれば問題はなく、LTEなどでも条件を満たせばそれほどストレスを感じることはなくなります。
では、ゲームの場合はどうかといえば、10mbpsほどの速度が出ればほとんど不満を感じることはなくなります。
もっとも負担が大きいのが3DCGを使ったゲームになりますが、数mbpsもあれば遅延を発生させずに楽しむことができます。
さらにボイスチャットなどを立ち上げて他のプレヤーとリアルタイムで情報交換する場合は、若干負担が増えます。
しかし、10mbpsで問題が出ることはほとんどないのです。
注意したいのは、回線速度よりもパソコンなどの処理能力が問題になることが多い点です。
回線速度が速く、データの受送信量が多い場合は、それだけコンピューターへの負担が大きくなります。
処理落ちしてしまうのは回線の問題ではなく、パソコンなどの処理能力がネックになっているというケースが多いのです。
グラフィックが美麗なオンラインゲームや、アニメーションが発生するゲームはそれだけ負担が大きくなります。
グラフィック用のメモリの増設などで改善されることもあるため、回線速度が原因か、処理能力が原因かを切り分け、対策をしていく必要があります。
■固定回線でも10mbpsを下回ることはありえる
光回線でインターネットをしている場合は、10mbps以下の速度が出ることはほとんどありません。
また、ADSL回線でも条件がよければ10mbps程度の速度が出る可能性がありますが、基地局との距離によって速度が遅くなっていくケースがほとんどです。
ただし、マンションやアパートに住んでいる場合は設備の関係で、回線契約の速度以下しか出ないケースがあります。
集合住宅の場合は建物内部の配線や利用設備の状況によって、他の住民ネット利用の影響を受ける場合や、本来のスピードが発揮できない場合があるためです。
たとえば、光回線を利用している場合は、建物内部も光回線や光回線に対応した機器を利用しなければ速度低下の原因になります。
実際にそれぞれの部屋まで光回線を引くにはかなりのコストがかかるため、そこまで設備にお金をかけないケースが多いのがポイントです。
高級マンションなど付加価値の高い環境や、維持管理費の割合が高い場所はそれだけ設備が新しく、優れていることが多くなります。
一方で、中古マンションの場合は設備が古く、光回線の契約をしても実力を発揮できない場合があります。
マンションタイプの光回線契約は、上限が数百mbpsまでのプランが一般的で、中には1gbpsに達するものもあります。
ただし、これらはあくまで理論値であり、実際に契約してもかなり速度が落ちる場合が珍しくないのです。
ネットをストレスなく利用したい場合は、実際に10mbps程度の速度を確保できるかどうか、マンション管理者などに確認するのも方法になっています。
固定回線でもプロバイダーの変更で速度が改善されるケースも
光回線に契約している場合は10mbpsは出て当たり前の世界になってきます。マンションなどで設備が古い場合は若干マイナスになり、モバイル回線などにした方が速度が出るケースもあります。
注意したいのは、設備以外に問題がある場合です。
モバイル回線では利用者が多すぎれば通信業者が独自に速度を規制する可能性があります。
同様に固定回線でも通信業者側が速度を規制するケースが存在し、大幅な速度低下を招くケースがあるのです。
格安SIMのように、大手通信会社が光回線の卸業を始め、様々な企業が光回線に参入していることも影響しています。
光回線の料金競争が始まった一方で、利用者が集中し、回線速度が低下しやすくなるプロバイダーなども出始めているからです。
インターネットサービスプロバイダー(ISP)は、ユーザーがインターネットに接続するためのIDなどの発行をおこなっています。
IDとパスワードがなければユーザーはインターネットを利用することができません。
固定回線は回線業者とISPのセット契約が基本になっていて、ISPの都合によって速度が大きくかわるケースがあるのです。
動画の視聴やゲームのプレイに支障がある場合は、ISP側で速度の制限をしていないか確かめるのも方法になっています。
■10mbpsで通信速度が不足するケースはあるのか
実際に10mbpsの速度が出ていれば、それだけの使い方で不満が出る可能性はほとんどないことになります。
高画質の動画を視聴しながらついでにインターネットショッピングをするなど、その程度の使い方をしてもほとんど支障が出ないからです。
注意したいのは、動画や音楽のダウンロードとゲームや動画視聴を同時におこなった場合です。
大容量のデータをダウンロードしている場合は、動画やゲームの遅延が起こってしまう可能性があります。
容量が少ないものに関しては支障が出ることはありませんが、数gbなど容量が大きいファイルをダウンロードする場合は併用を避ける必要があります。
動画のアップロードなどをおこなう場合も同様です。音楽や動画はどうしても容量が大きくなりがちで、回線にも負担がかかります。
数百mb程度の容量では影響が少ないことも、gb単位になれば影響が出やすくなってしまいます。
一般的な画像のアップロードやダウンロードは気にすることなくおこなえ、SNS上で表示される動画などでも影響はほとんどないのがポイントになります。
また、OSや各種ソフト、アプリの自動アップデートなどで一時的に遅延が発生することもあるため、原因をチェックする慎重さも大切になります。
まれにコンピューターウィルスの感染など、不正な通信の発生により、速度が低下することもあるためです。
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■まとめ
10mbpsは一般的なインターネットの利用方法ではストレスを全く感じない速度になります。
ゲームも動画の視聴も快適で、不満を感じることはほぼありません。
快適なネット環境を手に入れたいのであれば、まず10mbps程度が目安になってくるのです。
最低限、ゲームのプレイや動画の視聴だけであれば5mbps程度でも不満は出ません。ただし、ついでの作業やダウンロードなどをおこなう場合は、ある程度余裕があった方が安心できます。
ライター名:しらたま。
プロフィール:フリーライター。IT系企業の勤務経験があるほか、様々な通信契約をおこなった実体験などの情報を発信している。
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