働くスタイルが多様化した結果、脱サラして起業する人も増えてきています。
かつてとは違い、今では自宅にしっかりとしたインターネット回線を引き込めば、それでミニオフィスを作れてしまうという時代になりました。
ここでは、小規模オフィスに最適なビジネス用インターネット回線の選び方について解説しましょう。
この記事のもくじ
ビジネス用途で気をつけたいこと
ビジネス用途でのインターネット接続では、個人で接続する場合とは異なる条件が要求されます。
ここではまず具体的に何が要求されるのか例を挙げていきます。ご自分のビジネスシーンでどの要素が必要とされるのか、チェックしていきましょう。
重要なのは、「通信の安定性」
ビジネスで使用する場合、インターネット回線はいつでも一定以上の速度で接続できるようになっていることが必要です。
このため、一ヶ月あたりのデータ転送量が一定以上になると転送速度に制限がかかるようなサービスは適していません。
通信が安定しているサービスはこれ!
・フレッツ光(東日本)
NTT東日本が提供しているビジネス向け光回線接続サービスです。一戸建て用のプランの場合、基本オプションに光電話が入って月額4.700円から利用できます。
・フレッツ光(西日本)
NTT西日本のフレッツ光は東日本のフレッツとサービス内容的にはほとんど一緒です。ただ、価格だけ微妙に違っており、一戸建て向けの「フレッツ光ネクスト隼」ではプロバイダ料別で3,810円となっています(割引適用後)。
・auひかり
auでは系列会社のKDDIの回線を利用した光インターネット接続サービスを提供しています。かつては企業向けのちょっと割高なサービスを提供していましたが、現在では個人向けの「auひかり」を法人名義で契約できるサービスに主軸を移しています。
個人用のサービスを法人名義で使うので、月額料金は個人向けと同じで、一戸建て向けで5,100円から(電話サービスはオプションで500円)となっています。
高速通信であること
小規模なオフィスでも、複数のパソコンやスマホ、タブレットをインターネットに接続することは珍しくありません。複数の端末を接続すると、それだけデータの転送量が増えます。これをまかなうために高速な回線が必要となるのです。
速度が速いサービスはこれ!
NURO Biz
So-netがNTTのダークファイバー(現在未使用の光ファイバー網)を用いて提供しているサービスです。
フレッツの回線をレンタルして使っているのではないため、NTT側の速度の制限を受けず、最大2Gbpsという現行最速のサービスを提供しています。
法人向けのサービスは、「NUROアクセス スタンダード」「NUROアクセス プレミアム」「NUROアクセス エントリー」の3つが用意されています。
このうち、中小規模オフィス向けの「エントリー」は、月額料金4,743円からとなっています。
・情報発信に対応しているかどうか
ビジネス利用の場合、外部のサイトにアクセスしてデータを受信するだけではなく、オフィス内にサーバを設置して外部に情報発信を行っていかなければならないことがあります。
外部に情報発信をする場合、外部のコンピュータから自社のサーバを特定してもらうために「固定IPアドレス」があった方が有利となります。
一般向けのインターネット接続サービスでも、固定IPアドレスをオプションで提供しているケースがありますが、本格的な運用をする場合、複数の固定アドレスがあった方が便利です。
複数IPアドレスが利用できる業者はここ!
OCN
NTT東日本・西日本の回線利用を前提とするプロバイダサービスです。
従来から提供してきた「OCN光フレッツ」と、「光コラボレーション」型の「OCN光」の2種類があります。「OCN光」はプロバイダ・回線契約セットとなっており、価格面でも有利です。
「OCN光フレッツ」は回線料金別で月額7,244円、固定IPアドレスは「なし・1・8・16・32・64」をオプションで選べます。
「OCN光」は、回線・プロバイダ料金セットで月額14,760円からで、固定IPアドレスは「なし・1・8・16」を選べます。固定IPアドレスはオプションで、多く確保するとそれだけ料金が高くなっていきます。
光電話を複数回線引きたい
法人向けの光接続サービスでは、業務に使用する電話回線がセットとなっているパターンが多く見られます。
ビジネスで積極的に電話を使用したい場合、複数回線を引き込みたいと思うこともあると思います。
こうしたニーズに応えるため、オプションで複数の電話回線を追加できるサービスを提供している業者も存在します。
電話番号追加が容易な業者はここ!
オフィスeo光
オフィスeo光は、関西電力系の事業者であるケイ・オプティコムが提供する法人向けのインターネット光回線サービスです。
この業者の場合、月額1,700円のオプション料金を支払うことにより、4チャンネルの光電話サービスが追加できます。NTTの回線を使用しないので、電話用の回線使用料が不要というメリットがあります。
データ通信サービスの料金は、プロバイダ料金込みで5,900円からです。
請求書にも気を配りたい
会社でも個人営業でも、経理はしっかり行わなければなりません。
携帯電話やネットの接続料金は、クレジットカードや自動引落などが基本ですが、手続きを簡易化するために領収書の発行が行われないことがあります。
ビジネスで使う場合、経費として支払った代金については、残らず領収書をもらっておきたいところですが、個人向けの契約だとこれが困難になるのです。法人向けの契約をした場合、請求書はもれなく発行されます。
ネットの契約というと、速度や安定性ばかりが気になるところですが、こういう点もしっかりチェックしておきたいところです。
まとめ:業務に合った回線を選ぶには?
業務でインターネット接続を利用する場合、その仕事の形態によって必要とされる光回線サービスの内容は変わってきます。個人契約のように、価格を何よりも優先してしまうと、痛い目にあうこともあり得ます。
これまで説明してきたように、業務ユーザーにとって、回線が安定するか、速度は十分か、IPアドレスは固定かどうか、光電話がどれぐらい使えるか、といったあたりが、業者を決定するための大きなポイントといえそうです。
業務用のネット回線の場合、顧客が求めるポイントが比較的はっきりしているので、派手なキャンペーンやキャッシュバックなどが行われることはあまりありません。
しかし皆無ではないので、自分の利用条件に適合した業者が最後に2社残り、片方がキャンペーンを実視していた場合は、そちらの業者を選ぶとよいでしょう。
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