[最終更新日]2017.11.07

インターネットの回線速度の上りと下りで、重要視されるのは「下り速度」

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インターネット回線の上り速度、下り速度について

現在、多くのインターネット回線においては「上り速度」「下り速度」という言葉が使われています。

上りと下りの違い

画像引用元 http://support.zaq.ne.jp

・「上り速度」・・・ユーザーの端末からインターネット側に向かっての速度

(ファイルのアップロードなど)

・「下り速度」・・・インターネット側からユーザーの端末に向かっての速度

(ダウンロード・ネットサーフィン・動画視聴など)

上り速度と下り速度を比べる上で大事なのはほとんどの場合、「下り速度」

ネットサーフィンで検索をしたり、ダウンロードをしたり、動画を見たりと、多くは下りのほうを使う人が多いはずです。なので重要視しておくのは下り速度だといえます。

実は、インターネットが一般に普及し始めた頃、「上り」「下り」という概念はありませんでした。元々インターネットは複数のコンピュータを対等な関係で接続したものです。

対等ですからどのコンピュータが上流で、どのコンピュータが下流であるという区別は存在しませんでした。

アナログモデムと公衆電話回線の時代は「上り」も「下り」も速度は一緒だった

しかし、ネットワークの規模が大きくなってくると、不特定多数を対象に何らかのサービスを提供する「サーバー」と、特に自分からは情報発信を行わず、サーバーのデータを利用するだけの「クライアント」への役割分化が生じました。

電話回線などを通じてインターネットに接続するようになった個人ユーザーは、そのほとんどすべてがクライアント側でした。

この時になってはじめて、「上り」「下り」の概念が漠然と生まれるようになったのです。

ただし、インターネットへの接続がアナログモデムと公衆電話回線中心だった時代は、「上り」も「下り」も速度は一緒で、ユーザーがそれを意識する必要はありませんでした。

使用目的に適した回線速度を理解しよう!


現在では「インターネット接続」というと、圧倒的多数がクライアントとしての利用を中心とする個人ユーザー用のものを意味するようになっています。

クライアントとしての利用が中心であるなら、重要視されるのは「下り速度」です。「上り速度」はあまり重視されません。

下り(サイト表示、ダウンロード、動画視聴)の場合

「下り」は広い意味でのダウンロード利用ですが、ネットサーフィン、一般ファイルのダウンロード、動画ファイルの再生、Webサーバからのデータ転送(いわゆるブラウジング)、電子メールの受信などが該当します。

これらのデータ形式は、文字・静止画・音声・動画等多岐に及んでいます。このため、必要とされる通信速度も、自然と高めになっていきます。

下りで最低必要な速度は10-50Mbpsほど

「下り」側の速度ですが、高画質の動画まで利用すると想定した場合、数十Mbpsまで必要となることがあります。

無線通信など、安定性にやや懸念がある回線の場合、安定して通信できる速度はカタログ上の最高速度の半分程度ということがありますので、必要とされる速度の倍以上のカタログ値を持つ回線を選ぶ必要があるということです。

・上り(アップロード、ファイル送信)の場合

一方、「上り」ですが、これはつまりアップロードのことで、一般ユーザーの場合は文字データなどが中心となります。

例えばメール、ツイッター、フェイスブック、動画アップロードなどです。

クライアントからインターネット側にアップロードするのは、「ユーザーが作成したデータ」です。

情報発信をする場合は上り

「上り」速度が重視されるのは、インターネットを通じて不特定多数に情報を発信していこうという場合が中心です。

このような発信方法を取る場合、IPアドレスが固定になる回線を利用した方が有利です。

小規模企業や自営業者向けの光回線の場合、固定のIPアドレスを付与するサービスがオプションとして提供されることがあります。

また、「auひかり」の場合、企業や自営業者向けではないサービスでも、固定のIPアドレスが付与されます。

ケーブルテレビやADSLなどの電話回線で多い上り下りの違い

先に説明したように、光回線は通信速度に余裕があるので、「上り」「下り」で速度差をつけるということは滅多にありません。つまり上りであっても下りと同じ高速度での通信が行えるのです。

ただ、インターネットを通じて不特定多数にサービスを提供する場合、利用者の数が増えると、回線速度はいくらあっても足りない状態になります。

例えば、同時に何千人もの人間が利用する動画サイトなどの場合、一般用に提供されている光回線程度では一瞬でパンクしてしまいます。

このような場合は、自前でサーバを構築しようとせず、より強力な回線と接続されている業者のサーバーとレンタル契約を結んだ方が有利となります。

一般に、固定IPアドレスを使って自前のサーバから発信可能なのは、小規模な会社の自社ホームページ程度です。

ADSLから表面化する「上り下り」の表示

インターネットへの接続回線で最初に「上り」「下り」が意識されるようになったのは、ADSL回線です。

ADSLは「非対称デジタル加入者線」を英文表記したものの略で、「A」が「Asymmetric」、つまり「非対称」に相当します。この「非対称」というのが「上りと下りの速度が違う」ということを意味しています。

ADSLとはどういうものだったのか?

ADSLは、本来音声通話用に設計されているアナログ電話回線に、無理やり高周波を通し、高速通信を実現したシステムです。

つまり、本来人間の声を通すことしか考えてなかった電話線に、無理やりコウモリの声以上の高い音声を流し込んだようなものでした。

規格そのものに無理があったため、歪みが出てきます。通信が安定しないのです。

初期のADSLは、外部からのノイズに弱く、また電話局と加入者宅との距離が長くなると、通信速度が大幅に低下するものとなってしまいました。

上り下りの速度を変えることで回線速度を改善した

このような厳しい環境の中でも、それなりに快適な通信状態を維持するために、ADSLでは「上り」「下り」の区別を行い、それぞれの速度を変えるという手法を導入しました。

ADSLを利用するのは圧倒的多数が一般加入者宅であり、一般加入者はインターネットをクライアントとしてしか利用しません。

ですから、あまり使われない上りを犠牲にして下りを高速にし、体感上の速度を向上させようとしたのです。

このやり方は成功し、ADSLは「高速インターネット接続」の普及に一役買うことになりました。

・他の回線での「上り」「下り」

ADSLが「上り」「下り」の区別をしたのは、ADSLの技術そのものが、一般電話回線用のメタル線の限界を超える速度で通信を行わせようという無理な前提に立っていたためでした。

これが成功したため、この後もADSL同様、媒体の限界を追求するような高速通信においては、「上り」「下り」の区別が行われるようになりました。

光回線は基本的に、上りと下りの速度は同じ

光回線は、高速インターネット接続を前提に開発された媒体であるため、通信速度の限界に余裕があります。このため「上り」「下り」の区別はほとんどされません。

同じ有線接続で、なおかつ現在では光ファイバー接続を採用していることも多いケーブルテレビでは、比較的多くの業者が「上り」「下り」の区別を設けています。

遅い回線速度の渋滞を避ける目的で採用される上り下り

ケーブルテレビの業者の場合、局内のネットワーク設備が貧弱であることが多く、専用の光ファイバー接続などと比べると渋滞が発生しやすくなります。

「上り」「下り」の区別と速度の差別化は、主としてこの渋滞を回避する目的で設定されるものです。

無線接続の場合は、基地局と端末との距離が長くなるとノイズの影響等で速度が低下しやすくなるなど、状況はADSLと似ています。

このため、ADSL同様に、「上り」「下り」の概念が導入され、それぞれの速度を変えるというやり方が採用されています。

これは、WiMAXでも携帯電話の回線利用のインターネット接続でも変わりません。基本的に、通信速度に余裕のない回線、設備が貧弱で混雑しやすい回線において、「上り」「下り」の別と速度差の設定がなされると考えてよいでしょう。

今使っているネット回線の速度を調べる方法

現在使用されているネット回線の速度をを調べたいなと思ったら、スピードテストをしてみましょう。

いくつか計測できるサイトがありますのでご紹介します。どちらもそれぞれ数値は多少変わります。

一番信用できると思われるオススメの計測サイトは「BNRスピードテスト」です。ついでに著者の回線も測ってみましたので画像を添付してみます。

・BNRスピードテスト(オススメ)

http://www.musen-lan.com/speed/

スピードテスト画像読み込み版

http://www.musen-lan.com/speed/speed-img.html

 

・NETFLIX

https://fast.com/ja/

 

・USEN

https://www.usen.com/speedtest02/

 

 

 

 

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ライター歴20年を超えました。IT系を降り出しに萌え系・漫画・ゲームなど広範囲にネット・紙媒体問わずに活動しています。IT系の仕事は90年代からソフトバンク・毎日コミュニケーション・日経・アスキーなど当時のほぼすべてのIT系出版社の媒体への掲載実績があります。
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